揺れてしまうのは

人の気持ちというのは
いつもひとつとは限らないのかもしれません。
「こうしたい」と思っているのに
「でも不安だな」という気持ちもある。
相手を許したいと思いながら
やっぱり傷ついた気持ちが残っていることもある。
前に進みたいのに
どこかで立ち止まっていたい自分もいる。
そんなふうに
自分の中に反対の気持ちがあると
少し苦しくなることがあります。
気持ちが定まらない自分を
弱いように感じてしまうことも。
でも、人の心って
案外そういうものなのかもしれませんね。
ひとつの答えだけでは割り切れなくて
迷ったり、
揺れたり、
何度も考え直したりする。
自分とは違う考え方を聞いたときも
もし自分の中に
「そんな考え方もあるのかもしれない」
という感覚がまったくなかったら
相手を理解することは
少し難しくなるのかもしれません。
「なぜそんなふうに考えるの?」
という距離だけが残ってしまうこともある。
けれど
自分の中にも少し似た感覚があると
完全には同意できないとしても
その人の気持ちを
なんとなく想像できたりします。
それは、きっと
白か黒かでは割り切れない
揺れた時間の中で育ってきた感覚かもしれません。
私たちは時々
迷わないことや
はっきりしていることを
強さのように感じることがあります。
でも
いろいろな気持ちを抱えながら
それでも
自分なりに考えて選ぼうとしている姿にも
静かな強さがあるような気がします。
揺れる自分も大切にしつつ
「自分はどう感じているんだろう」
と確かめながら進んでいく。
そんな姿に
人間らしいあたたかさを感じたりするのです。
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