モラハラかもしれないと感じるとき

夫に何か言われるたびに、心が縮こまる。
機嫌を損ねないように、言葉を選んでいる。

自分の考えを伝えようとしても、
いつの間にか自分が悪かったような気持ちになっている。

そんなことが続く中で、
「これって、もしかしてモラハラなのかな」

と考えるようになった方もいらっしゃるかもしれません。

けれど同時に、
「私にも悪いところがあるし」
「このくらいは夫婦なら普通なのかもしれない」
「私が気にしすぎなのかな」

という思いも浮かんでくる。

そのため、つらさを感じていても、
自分の感覚を信じてよいのか分からなくなることがあります。

このページでは、夫の言葉や態度に苦しさを感じているとき、
二人の間で何が起きているのか、そして自分自身は何を感じているのかを整理していくための視点をお伝えします。


こんなことが続いていませんか?

何を言っても否定されるように感じる

自分の考えを伝えると、

「そんな考え方だからダメなんだ」
「普通はそんなふうに考えない」
「お前は何も分かっていない」

と返される。

話し合いたかっただけなのに、
いつの間にか自分の考え方そのものを否定されたように感じることがあります。

それが繰り返されると、
「私の考えの方がおかしいのかな」

と、自分の感覚に自信が持てなくなっていくことがあります。

夫の機嫌をいつも気にしている

帰宅したときの表情。
声のトーン。
物の置き方。

そうした小さな変化から、
「今日は機嫌が悪そう」
「何か言わない方がいいかもしれない」

と、無意識に様子を見ていることがあります。

夫の機嫌を損ねないことが優先されるようになると、
家にいても気持ちが休まらなくなることがあります。

▶ 人の顔色を気にしてしまうとき

話し合おうとしても、最後には自分が謝っている

自分は傷ついたことを伝えたかった。
困っていることについて話し合いたかった。

それなのに、
「お前がそうさせた」
「そもそもお前の態度が悪い」

と言われ、話しているうちに、
「私も悪かったのかな」と思うようになる。

気づけば、自分から謝って話が終わっている。

そんなやりとりを繰り返している方もいます。

言いたいことを飲み込むことが増えた

何を言っても否定される。
怒られるかもしれない。
また長い話になるかもしれない。

そう思うと、
「もう言わない方がいい」

と、自分の気持ちを飲み込むようになることがあります。

表面上は喧嘩が減っていても、
心の中には寂しさや怒りが積み重なっていることがあります。


「モラハラなのか分からない」と迷うことがあります

モラハラという言葉を知っても、
「うちの場合、本当にそうなのかな」
と迷う方は少なくありません。

夫にはやさしいところもある。
いつも怒っているわけではない。
自分にも言いすぎることはある。
家族のために頑張っているところもある。

そうした面があるからこそ、

「夫だけが悪いとは言えない」
と考えることもあるでしょう。

けれど、ここで急いで、

「モラハラなのか、そうではないのか」
という名前を決める必要はありません。

まず見ていきたいのは、

その関係の中で、ご自身がどんな状態になっているのか
ということです。


夫婦の関係の中で、自分がどう変わってきたか

たとえば以前より、

夫の前で緊張するようになった。
自分の意見を言わなくなった。
何かあるたびに自分を責めるようになった。
友人や家族に夫婦のことを話さなくなった。
「私が我慢すればいい」と思うことが増えた。
自分が何を望んでいるのか分からなくなった。

そんな変化があるかもしれません。

「夫がどんな人なのか」だけではなく、

この関係の中で、自分がどう感じ、どう振る舞うようになっているのか
を見ることは、とても大切です。


「自分にも原因がある」と考え続けてしまうとき

夫婦の問題では、どちらか一方だけを見ればすべてが分かるとは限りません。

自分自身にも、
「あのときは言いすぎた」
「もっと違う伝え方ができたかもしれない」
と思うことはあるでしょう。

けれど、
自分にも振り返るところがあることと、相手の言葉や態度によって傷ついていることは、同時に存在します。

自分の至らなかったところを考えるあまり、

「だから何を言われても仕方がない」
というところまで、自分の気持ちを小さくしてしまう必要はありません。

何が起きていたのか。
自分は何に傷ついたのか。
本当はどうしてほしかったのか。

ひとつずつ分けて考えることで、
夫婦の関係が少し見えやすくなることがあります。

▶ 自分を責めてしまうとき


夫婦のすれ違いと、相手を怖いと感じる関係は分けて考えます

夫婦には、考え方や伝え方の違いがあります。

話したい人と、黙って考えたい人。
すぐに解決したい人と、時間を置きたい人。

こうした違いから、すれ違いが生まれることもあります。

▶ 夫婦のすれ違いについて

一方で、

相手が怒らないように常に気を張っている。
言いたいことが言えない。
何をしても責められるように感じる。
相手の反応が怖くて、自分の行動を変えている。

という状態が続いているのであれば、
単なる「話し方の違い」として片づけずに、ご自身の苦しさを丁寧に見ていくことが大切です。


モラハラかもしれないと感じたとき、まず整理したいこと

何が起きたのか

「いつもつらい」と感じているときほど、
一つひとつの出来事が混ざり合っていることがあります。

どんな場面で。
どんな言葉を言われて。
そのとき自分はどう感じたのか。

まず出来事を具体的に整理していきます。

そのとき、自分はどうしていたのか

黙った。
謝った。
相手の機嫌を取った。
その場を離れた。
言い返した。
泣いた。
自分を責めた。

そのときの自分の反応を見ることで、
二人の間で繰り返されているパターンが見えてくることがあります。

本当はどうしてほしかったのか

傷ついたことを分かってほしかった。
普通に話を聞いてほしかった。
怒鳴らずに話してほしかった。
自分の意見も尊重してほしかった。

関係を整理するときには、
相手の言動だけではなく、

自分が本当は何を望んでいたのか

にも目を向けていきます。


離婚する・しないを急がず、今の気持ちから整理する

モラハラについて調べていると、

「そんな相手とは離れた方がいい」
「すぐに離婚した方がいい」

という情報を目にすることがあります。

けれど実際の生活には、

子どものこと。
住まいのこと。
仕事や経済面。
これまで一緒に過ごしてきた時間。
まだ残っている夫への気持ち。

さまざまなことがあります。

今すぐ結論を出したい方もいれば、
まず自分の気持ちを整理したい方もいます。

カウンセリングでは、
離婚する・しないという答えを先に決めるのではなく、

「私は今、この関係をどう感じているのか」
「何が一番苦しいのか」
「これからどうしていきたいと思っているのか」

を一緒に整理していきます。

離婚や別居について考え始めている方は、こちらでも気持ちを整理するための視点をご案内しています。

▶ 離婚・別居を考えているとき


身の安全が気になるときは

言葉による苦しさだけでなく、身体的な暴力がある。
物を壊す、投げるなどの威圧がある。
行動や金銭を強く制限されている。
離れようとすると危険を感じる。

といった状況がある場合には、
夫婦関係を整えることよりも、まずご自身やお子さんの安全を優先して考える必要があります。

カウンセリングですべてを解決しようとせず、
状況に応じて、公的な相談機関や法律・医療などの専門的な支援につながることも大切です。


モラハラに関するカウンセリングでは、何をするのでしょうか

「夫がモラハラなのか判断してほしい」
という気持ちで相談される方もいるかもしれません。

カウンセリングでは、夫にひとつの名称をつけることを目的とするのではなく、

今、何が起きているのか。
その中でどんな気持ちになっているのか。
どんなやりとりが繰り返されているのか。
自分はこれからどうしたいのか。

を整理していきます。

話していく中で、

「私はずっと怖かったんだ」
「本当はとても腹が立っていたんだ」
「自分が悪いと思い続けていたんだ」

と、それまで見えにくかった気持ちに気づくこともあります。

まず自分自身の感覚を取り戻していくことが、
これからを考える土台になります。


お一人で夫婦関係についてご相談いただけます

夫婦の問題だから、
「二人でカウンセリングを受けなければ意味がないのでは」
と思われることがあります。

けれど、お一人で夫婦関係についてご相談いただくこともできます。

むしろ、

夫はカウンセリングを受ける気がない。
夫に相談していることを知られたくない。
まず自分自身の気持ちを整理したい。

という場合には、最初はお一人でお話しする方が落ち着いて整理できることもあります。

お二人で話すことが適しているのか、
まずお一人で整理した方がよいのかも、状況を見ながら考えていきます。

▶ 個人カウンセリングについて


自分の感覚を、少しずつ取り戻していくために

夫の言葉や態度について考えているうちに、

「夫が悪いのか」
「自分が悪いのか」

ということばかりを考えるようになることがあります。

けれど、その二つだけで考え続けていると、
一番大切な、

「私は今、どう感じているのか」
が見えなくなることがあります。

苦しかった。
怖かった。
寂しかった。
分かってほしかった。
もう疲れている。

それも、大切な自分の感覚です。

誰が正しいかを急いで決めるより、
まずは今まで起きてきたことと、ご自身の気持ちを一つずつ整理してみる。

そこから、これからのことを考えていくことができます。

ご相談は、心理カウンセラー柴垣友佳里がお受けしています。

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