人との会話で、
「どうして今の言葉が伝わらなかったのだろう」と戸惑うことがある。

周りの人が自然に分かっていることを、自分だけうまくつかめないように感じる。

予定が急に変わると、気持ちを切り替えるのに時間がかかる。

音や人の多さに疲れやすい。

仕事そのものより、人とのやり取りやその場の空気に消耗してしまう。

そんな経験が重なる中で、

「どうして自分はこんなに疲れるのだろう」
「もしかすると、自分にもASDの傾向があるのだろうか」

と考えることがあります。

ASD(自閉スペクトラム症)の現れ方は一人ひとり異なります。

診断を受けている方だけでなく、発達特性があるのかもしれないと感じながら、人間関係や仕事、毎日の過ごしにくさに悩んでいる方もいらっしゃいます。

このページでは、ASDかどうかを決めることではなく、今の生活の中でどんなことが負担になっているのか、自分にはどんな関わり方や環境が合いそうなのかを見ていきます。

大人のASD・発達特性で、こんなことに疲れていませんか

会話の「言葉になっていない部分」が分かりにくい

相手が言ったことは分かる。
けれど、その奥にある意図や、「ここまで言えば分かるだろう」という暗黙の了解がつかみにくいことがあります。

冗談なのか本気なのか分からない。
遠回しな言い方の意味に、あとから気づく。

会話が終わってから、「あれはどういう意味だったのだろう」と何度も考える。

そんなことが続くと、人と話すことそのものに疲れを感じるようになることがあります。

曖昧な指示に戸惑う

仕事などで、
「適当にやっておいて」
「いい感じにまとめて」
「そのへんは臨機応変に」
と言われると、何をどこまで求められているのか分からず困ることがあります。

具体的な手順や完成形が分かれば取り組めるのに、基準が曖昧なことで動きにくくなる。

そのようなこともあります。

急な予定変更に強い負担を感じる

今日はこうする。
次はこれをする。

頭の中で予定を組み立てていたところへ急な変更が入ると、気持ちが大きく乱れることがあります。

周囲からは、「予定が変わっただけ」に見えても、自分の中では、それまで組み立てていたものを一度崩して作り直すような負担になっている場合があります。

人と過ごしたあと、どっと疲れる

その場では普通に話している。
笑顔で過ごしている。
周りに合わせることもできている。

それでも、帰宅すると何もできないほど疲れてしまう。

相手の表情を見る。
話すタイミングを考える。
今この場では、どんな振る舞いが自然なのか考える。

そうしたことを一つひとつ意識していると、人と過ごす時間に多くの力を使うことがあります。

音や光、人の多さなどで疲れやすい

音。
照明。
におい。
服の肌触り。
人の多い場所。

周囲の刺激を強く感じやすい方もいます。

仕事や外出では避けにくい刺激もあり、そこに人との会話や緊張が重なると、一日が終わる頃にはかなり疲れていることがあります。

周囲には見えにくいため、自分でも「なぜこんなに疲れるのだろう」と分からないことがあります。

仕事では「仕事以外の部分」に疲れることがあります

仕事内容そのものは理解できる。
作業もできる。

けれど、

上司へいつ報告するのか。
同僚との雑談にどのくらい参加するのか。
何か分からないとき、どのタイミングで聞けばいいのか。
相手が何を求めているのか。

そうした「仕事の周辺にある人とのやり取り」に疲れることがあります。

注意されたあと、意味を考え続けてしまう

仕事で何かを指摘されたあと、

「どういう意味だったのだろう」
「怒っていたのだろうか」
「自分は評価されていないのだろうか」

と何度も振り返ることがあります。

考えることそのものが止まらず疲れている場合には、こちらのページが近くなります。

▶ 考えすぎて疲れたとき

周りと同じ働き方が合わないこともあります

一つずつ集中できる環境では取り組みやすい。
具体的な指示がある方が分かりやすい。
人の出入りが少ない場所では疲れにくい。
急な変更が少ない方が力を出しやすい。

このように、能力だけではなく、環境によって取り組みやすさが大きく変わることがあります。

「仕事が向いていない」と考える前に、どんな条件なら力を使いやすいのかを見てみることもできます。

人との距離感に迷うことがあります

どこまで話していいのか。
どのくらい連絡したらいいのか。
今、相手は話したいのか。
このくらい親しくしてもいいのか。

人との距離には明確なルールがないため、その曖昧さに戸惑うことがあります。

相手に合わせようとして無理をする場合もあれば、あとになって、「少し距離を近づけすぎたかもしれない」と気づくこともあります。

大切なのは、誰に対しても同じ距離を取れるようになることではなく、自分にはどのくらいの関わり方が負担になりにくいのかを知っていくことです。

周りに合わせ続けて、自分が分からなくなることもあります

人との関係をうまく続けるために、

「こういうときは、こう答える」
「この場では笑っておく」
「こう振る舞えば自然に見える」

と、一つひとつ考えながら周囲に合わせてきた方もいます。

その工夫によって人間関係を保てる一方で、長く続けるほど疲れることがあります。

そして、
「自分は本当はどう感じているのだろう」
「何が好きで、何が苦手なのだろう」

と分かりにくくなることもあります。

相手に合わせることそのものが中心の悩みになっている方はこちらをご覧ください。

▶ 人に合わせてしまうとき

「ASDかもしれない」と感じている方へ

インターネットや本などでASDについて知り、

「自分にも当てはまることが多い」
「もしかすると、これまでの生きづらさと関係しているのでは」

と思うことがあります。

ASDの診断を希望される場合には、発達障害を扱う医療機関などへ相談する必要があります。

心理カウンセリングでは、ASDかどうかを診断することはできません。

ただ、診断の有無にかかわらず、

人間関係でいつも同じところにつまずく。
職場のコミュニケーションに疲れる。
予定変更への負担が大きい。
周囲に合わせ続けて疲れている。
自分に合う生活の仕方が分からない。

といった、今実際に困っていることについては一緒に整理していくことができます。

ADHDとは、困り方の中心が少し異なります

ASDとADHDの両方の特徴を感じる方もいますが、ページでは担当を分けています。

このページでは、

対人コミュニケーション。
暗黙の了解。
変化への負担。
こだわり。
感覚の敏感さ。
人との距離や集団の中での疲れ。

といったことを中心に扱っています。

一方、
忘れ物が多い。
予定や時間の管理が難しい。
片づけや整理が苦手。
注意がそれやすい。
やるべきことを順序立てて進めにくい。

といったことが中心の場合には、こちらのページもご覧ください。

▶ 大人のADHD・発達特性で生きづらさを感じるとき

「直す」より、自分に合う方法を探していく

発達特性について考え始めると、「もっと普通にできるようにならなければ」と思うことがあります。

けれど、誰かと同じようにできることだけが目標とは限りません。

予定は前もって分かる方が安心する。
口頭だけでなく、文字でも伝えてもらう方が理解しやすい。
人と過ごしたあとは、一人になる時間が必要。
静かな場所の方が集中できる。
曖昧な指示より、具体的な基準がある方が取り組みやすい。

そんな自分の特徴が分かると、日常でできる調整も見つけやすくなります。

カウンセリングで一緒に整理できること

カウンセリングでは、発達特性そのものだけを見るのではなく、生活の中で実際に何が起きているのかを見ていきます。

職場では、どんな場面で困るのか。
人と話すとき、何に一番疲れるのか。
予定が変わると、どんな負担が出てくるのか。
家族やパートナーとは、どこですれ違いやすいのか。

一つひとつ具体的に振り返りながら、

「何が負担になっていたのか」
「どんな伝え方なら分かりやすいのか」
「どのくらいの人との距離が心地よいのか」
「どんな環境なら少し過ごしやすいのか」

を整理していきます。

また、これまで人との関わりの中で傷ついたことや、自信を失ってきたことについてもお話しいただけます。

診断名に自分を合わせるためではなく、自分自身の暮らし方を考えていく時間です。

▶ 個人カウンセリングについて

医療や専門的な支援が合うこともあります

ASDの診断や医学的な評価を希望される場合には、発達障害を扱う医療機関などへの相談が必要です。

また、不安や気分の落ち込み、睡眠の問題などが強く、日常生活への影響が大きくなっている場合にも、医療機関への相談が役立つことがあります。

仕事上の配慮、就労支援、福祉制度などについては、それぞれの専門機関や公的な窓口を利用する方法もあります。

カウンセリング、医療、福祉や就労支援には、それぞれ異なる役割があります。

今困っていることに合わせて、必要な支えを選んでいくことができます。

自分に合う人との関わり方や暮らし方を考えていく

これまで、周りに合わせようとしてたくさん考えてきた方ほど、
「自分はどうしたいのだろう」と分からなくなることがあります。

人との関わり方も、仕事の仕方も、心地よい生活のリズムも、一つの形に決まっているわけではありません。

これまで困ってきた場面を振り返りながら、自分にとって負担の少ない方法や、少し安心して過ごせる環境を探していくことができます。

「ASDだからどう生きるか」だけではなく、
「自分はどんなふうに暮らしていきたいのか」
というところから一緒に考えていくことができます。

ご相談は、心理カウンセラー柴垣友佳里がお受けしています。

個人カウンセリングは、90分 11,000円(税込)です。
対面・オンラインなど、ご希望に合わせてお受けしています。

▶ 料金・お支払い方法などの詳細はこちら

▶ 空き日程を確認して予約する

予約前に確認しておきたいことがある方は、お問い合わせフォームをご利用ください。

▶ お問い合わせはこちら

カウンセリングのご予約

スケジュールカレンダーにて、ご予約可能な日程をご確認いただけます。