「私なんて、たいしたことない」

何か失敗したときだけではなく、普段からどこかにそんな感覚がある。

人から褒められても、素直に受け取れない。
誰かと比べると、自分の方が劣っているように感じる。
頑張っているときには少し安心できても、何もできていない自分には価値がないように思えてしまう。

自己肯定感が低いと感じるときには、「もっと自信を持とう」としても、なかなか心がついてこないことがあります。

それは、自信の有無だけではなく、

「できている自分なら認められる」
「役に立つ自分ならここにいていい」

というように、自分の価値そのものが、何かの条件と結びついていることがあるからです。

このページでは、自分を好きになる方法を探すことよりも、なぜ自分そのものを肯定しにくくなっているのかを見ていきます。

自己肯定感が低いと感じるとき

自己肯定感という言葉は、人によって少し違う意味で使われています。

ここでは、うまくできたかどうかにかかわらず、「自分は自分としてここにいていい」と感じられる感覚として考えています。

その感覚が弱くなっていると、日常の小さな出来事でも、自分そのものへの評価が揺れやすくなることがあります。

できたことで、自分の価値を確かめてしまう

仕事をきちんとできた。
人の役に立てた。
家族に迷惑をかけなかった。
期待に応えられた。

そんなときには少し安心できる。

けれど、失敗したり、疲れて何もできなかったりすると、

「私はだめだな」
「こんな自分ではいけない」

と、自分全体まで否定したくなることがあります。

何ができたかという評価と、自分自身の価値が強く結びついていると、休んでいるときにも安心しにくくなります。

褒められても、自分の中に残らない

「よく頑張ったね」
「助かったよ」
「あなたのそういうところ、いいと思う」

そう言われても、

「たまたまだから」
「ほかの人ならもっとできる」
「本当の私を知らないだけ」

と、心の中で打ち消してしまうことがあります。

否定された言葉は長く残るのに、認められた言葉はなかなか残らない。

そのため、周囲から見れば十分に評価されていても、ご本人の中では「自分には何もない」という感覚が続くことがあります。

人の評価によって、自分の価値まで揺れる

誰かが不機嫌そうだった。
思っていたほど反応が返ってこなかった。
仕事で注意を受けた。

そんな出来事があると、

「嫌われたのでは」
「私は必要とされていないのでは」
「やっぱり私はだめなのでは」

と感じることがあります。

相手からの評価が気になること自体は自然なことです。

ただ、その評価によって、自分という人間全体の価値まで大きく上下してしまうと、とても疲れやすくなります。

「自信がない」と「自己肯定感が低い」は少し違います

自己肯定感と自信は、よく似た言葉として使われます。

たとえば、

「この仕事なら自分にもできる」
「経験があるから何とかできそう」

という感覚は、自分の能力や判断への信頼に近いものです。

一方で自己肯定感は、
「うまくできない日があっても、自分まで否定しなくていい」
という、自分そのものへの感覚に近くなります。

仕事では自信があるのに、自分自身には価値を感じられない方もいます。

反対に、苦手なことがあっても、「できない自分も含めて自分」と受け止められる方もいます。

能力や判断への自信のなさが中心になっている場合はこちらをご覧ください。

▶ 頑張っているのに、自信が持てないとき

「自分を責めること」とも、少し違います

何か問題が起きたときに、

「私が悪かった」
「もっとちゃんとしていれば」

と自分へ責任や非難を向けることがあります。

これは「自分を責める」という心の動きです。

自己肯定感の低さでは、その出来事を越えて、

「失敗した私はだめな人間だ」
「できない自分には価値がない」

というように、自分そのものの評価へつながりやすくなることがあります。

自分への非難が中心になっている場合には、こちらのページで詳しく扱っています。

▶ 自分を責めてしまうとき

なぜ「そのままの自分」では安心しにくくなるのでしょう

自己肯定感の低さを、性格の問題だけで説明することはできません。

これまでの人との関係や経験の中で、

頑張ると認めてもらえた。
期待に応えることを求められてきた。
失敗すると強く注意された。
周囲の機嫌を見ながら過ごしてきた。
自分の気持ちより、相手を優先することが多かった。

そんな経験が重なっていることがあります。

すると、

「ちゃんとしていれば大丈夫」
「迷惑をかけなければ嫌われない」
「役に立てば、ここにいていい」

という感覚が、自分を守る方法になっていくことがあります。

それまで必要だった関わり方が、大人になった今も残っていることがあります。

幼い頃からの経験や感情とのつながりを、もう少し丁寧に見ていきたい方はこちらも参考になさってください。

▶ インナーチャイルド

自己肯定感を「高めなければ」と頑張りすぎなくても

自己肯定感が低いと、

「もっと自分を好きにならなければ」
「自分を認めなければ」

と思うことがあります。

けれど、自分を好きになれないと感じているときに、「好きになろう」と頑張ることが、新しい苦しさになる場合もあります。

まず必要なのは、自分を好きになることより、自分がどんなときに、自分の価値を下げてしまうのかを知ることかもしれません。

失敗したときなのか。
人から認めてもらえなかったときなのか。
誰かと比べたときなのか。
何もしていないときなのか。

そこには、その方によって違う心の動きがあります。

一人では、自分をどう見ているのか分かりにくいことがあります

自分を厳しく見ることが長く続いていると、その見方自体を「普通」だと思っていることがあります。

「これくらいできて当然」
「私がもっと頑張ればいい」
「人に迷惑をかけるくらいなら我慢した方がいい」

そう思うことに慣れていると、それが自分を苦しめていることにも気づきにくくなります。

誰かと話す中で初めて、

「私は自分にだけ、ずいぶん厳しかったのかもしれない」
「できないことより、できることで価値を証明しようとしていたのかもしれない」

と気づくことがあります。

カウンセリングでは、自分との関係を一緒に見ていきます

カウンセリングでは、「自己肯定感を高くしましょう」と一つの方向へ進めることを目的にはしていません。

日常の中で、どんなときに自分を否定したくなるのか。
人からの評価をどのように受け取っているのか。
何ができないと、自分には価値がないように感じるのか。
これまで、どんな自分でいようとしてきたのか。

そうしたことを一つずつ言葉にしていきます。

話しているうちに、

「できないことが怖いのではなく、認めてもらえなくなることが怖かった」
「人に迷惑をかけることより、価値のない人だと思われることが怖かった」

というように、その方自身の苦しさの中心が見えてくることがあります。

カウンセラーが「あなたには価値があります」と言って終わるのではなく、ご自身が自分をどんなふうに扱ってきたのかを一緒に整理しながら、自分との関係を少しずつ見直していく時間です。

▶ 個人カウンセリングについて

「自分には価値がない」と感じることに疲れてしまったときに

何かができる自分。
誰かの役に立つ自分。
期待に応えられる自分。

そういう自分だけでなく、

うまくできなかった日。
迷っているとき。
疲れているとき。
人に助けてもらうとき。

そんな自分を、どう扱っているでしょうか。

「自己肯定感が低い気がする」
「自分を好きになれない」
「何をしても、自分には価値がないように感じる」

そのようなところからでもお話しいただけます。

ご相談は、心理カウンセラー柴垣友佳里がお受けしています。

個人カウンセリングは、90分 11,000円(税込)です。

全国からオンラインでご相談いただけます。
対面をご希望の場合は、愛知県・岐阜県の対応地域でお受けしています。

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