まだ起きていないことなのに、
「もし、うまくいかなかったら」
「何か悪いことが起きたら」
「この先、大丈夫だろうか」
と考えて、不安になる。
一つ心配が浮かぶと、そこからまた別の心配が出てきて、なかなか安心できないこともあります。
頭では「まだ分からないこと」と分かっていても、気持ちは先に未来へ進んでしまう。
そんな状態が続くと、何も起きていない時間にも心が緊張し、落ち着いて過ごせる時間が少なくなっていきます。
ここでは、まだ起きていないことへの心配や、先のことを考えると安心できなくなる状態について見ていきます。
先のことを考えると、不安が大きくなってしまう
未来のことを考えるのは、ごく自然なことです。
予定を立てたり、準備をしたり、起こりそうなことを想像したりすることで、私たちは日々の生活を整えています。
けれど、まだ分からないことまで何とか確かめようとすると、考えても答えが出ないまま、不安だけが残ることがあります。
「もし○○だったら」が次々に浮かぶ
「もし失敗したら」
「もし嫌なことを言われたら」
「もし体調が悪くなったら」
「もし思っていたようにならなかったら」
一つの「もし」から、次の「もし」が生まれることがあります。
心配していることが実際に起こるかどうかは分からなくても、頭の中ではその場面がだんだん現実に近いものとして感じられるようになります。
そして、今は何も起きていないのに、その未来に対してすでに緊張していることがあります。
大丈夫だと思っても、また心配になる
一度は「きっと大丈夫」と思っても、少しするとまた、
「でも、もし……」
と心配が戻ってくることがあります。
家族や友人から「大丈夫だよ」と言われ、そのときは安心しても、しばらくするとまた確認したくなる。
安心したい気持ちが強いほど、「本当に大丈夫だろうか」と確かめ続けてしまうこともあります。
不安は「まだ分からないこと」の中で大きくなることがあります
未来について確実に分かっていることは、それほど多くありません。
相手がどう思うのか。
予定通りに進むのか。
自分がうまくできるのか。
これから何が起きるのか。
分からないことがあるとき、人はさまざまな可能性を想像します。
その中でも悪い可能性が強く見えてくると、
「起きるかもしれない」だったものが、
「起きそうな気がする」へと変わることがあります。
そして、「起きたらどうしよう」と考えるうちに、気持ちはますます未来へ向かっていきます。
不安と「考えすぎ」は似ていますが、少し違います
不安になっているときには、考えることも増えやすくなります。
そのため、「不安」と「考えすぎ」は重なる部分があります。
ただ、このページで中心にしているのは、
「これから悪いことが起きるのではないか」
「この先、大丈夫だろうか」
という、未来に対する心配です。
一方で、過去の会話を何度も振り返ったり、同じ問いを繰り返し考えたりして、「頭が止まらないこと」そのものがつらい場合はこちらが近くなります。
不安と「ネガティブ思考」も少し違います
たとえば、
「相手の返事が短いから、きっと嫌われた」
「一度失敗したから、これからもきっとうまくいかない」
というように、出来事を悪い意味へ受け取りやすいことが中心なら、「ネガティブ思考」のページが近くなります。
このページでは、特定の考え方というより、
「まだ起きていないことが心配になる」
「先のことを考えると安心できなくなる」
という状態を扱っています。
不安になったとき、「今分かっていること」まで戻ってみる
不安が大きくなっているときには、まだ起きていない未来が、すぐそこで起きていることのように感じられることがあります。
そんなときには、一度、
「今、本当に分かっていることは何だろう」と戻ってみます。
たとえば、
「明日の話し合いがうまくいかないかもしれない」と考えているなら、
今分かっているのは、
「明日、話し合いがある」というところまでかもしれません。
その先は、まだ起きていないことです。
「大丈夫」と言い聞かせるのではなく、分かっていることと、まだ分からないことを分けてみる。
それだけでも、未来へ広がっていた意識が少し今へ戻ることがあります。
「今できること」と「今はできないこと」を分けてみる
心配していることの中には、今準備できることもあります。
必要なものを用意する。
誰かに確認する。
予定を整理する。
話したいことを書いておく。
具体的にできることがあるなら、それを一つ行うことで気持ちが落ち着くことがあります。
一方で、
相手がどう思うのか。
明日どんな出来事が起きるのか。
結果がどうなるのか。
今は分からないこともあります。
「今できること」と「今考えても分からないこと」を分けることは、不安との距離を取る一つの方法です。
安心できる答えを探し続けてしまうとき
不安になると、
「これで間違っていないかな」
「本当に大丈夫かな」
と、誰かに確認したくなることがあります。
確認して安心することが必要なときもあります。
けれど、何度確認してもまた不安になるとしたら、自分が求めているのは情報そのものではなく、「絶対に大丈夫」という確かさなのかもしれません。
未来のことには、どうしても確実には分からない部分があります。
だからこそ、不安を完全になくしてから動くことよりも、不安が少し残っていても今できることを選んでいく方が合うこともあります。
人との関係についての不安が強いとき
不安になる場面が、
「嫌われたのではないか」
「怒らせたかもしれない」
「関係が悪くなるのではないか」
など、人との関係に集中していることもあります。
その場合には、未来への不安というより「相手にどう思われているのか」が中心になっているかもしれません。
不安が続いて、気持ちが休まらなくなっているとき
一つ心配が終わると、また別のことが気になる。
何も問題がないときにも、「何かあるのでは」と落ち着かない。
そんな状態が続くと、安心している時間そのものが少なくなることがあります。
体は休んでいても、気持ちはずっと先のことに備えているような感じになることもあります。
考えている内容よりも、「いつも緊張していて心が休まらない」という感覚が強い方はこちらも参考になさってください。
一人で考えていると、不安の中を行き来してしまうことがあります
先のことが不安になると、
「本当に大丈夫だろうか」
「もしこうなったら」
「やっぱりこちらの方がいいのでは」
と、何度も同じところへ戻ることがあります。
考えているうちに整理できることもあります。
けれど、自分の中だけで考え続けていると、「実際に心配する必要があること」と「まだ起きていない未来への想像」が混ざり、自分でも何が一番不安なのか分からなくなることがあります。
誰かに言葉にして話してみて初めて、
「本当に怖かったのは、失敗することではなかった」
「先のことより、今のこの状況が苦しかった」
「答えがほしいというより、安心したかったのかもしれない」
と気づくこともあります。
カウンセリングでは、不安をなくすより、その中身を一緒に見ていきます
カウンセリングでは、「心配しないようにしましょう」と、不安を押さえ込むことから始めるわけではありません。
どんなときに不安が強くなるのか。
そのとき、どんな未来を想像しているのか。
今分かっていることと、まだ分からないことは何なのか。
そして、その中で本当は何を一番怖いと感じているのか。
一つずつ言葉にしながら整理していきます。
同じ「先が不安」という言葉でも、
失敗することが怖い。
誰かを失うことが怖い。
自分で決めることが怖い。
何が起きるか分からない状態そのものが苦しい。
など、その中にあるものは人によって違います。
そこが見えてくると、「不安をなくさなければ」と頑張るだけではなく、今の自分に必要なことを考えやすくなることがあります。
まだ起きていないことを、一人で考え続けて疲れてしまったときに
先のことを心配するのは、この先を大切にしたい気持ちがあるからかもしれません。
けれど、
まだ起きていないことを何度も考える。
一度安心しても、また不安になる。
誰かに「大丈夫」と言われても、心のどこかでは安心できない。
そんな状態が続いているときには、一人で答えを出そうとし続けなくてもよいのだと思います。
「何が不安なのか、自分でもうまく説明できない」
というところからでもお話しいただけます。
ご相談は、心理カウンセラー柴垣友佳里がお受けしています。
個人カウンセリングは、90分 11,000円(税込)です。
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