別れと感謝のとき

女優の吉行和子さんが
90才で亡くなられたと知りました。
テレビや映画で長く見てきた方なので
「あぁ、また一人、時代を生き抜いた方が旅立たれたんだな」
と胸にじんわりくるものがあります。
吉行和子さんといえば
やわらかな笑顔と
どこかユーモアを感じさせる話し方。
どんな役を演じても、不思議と
"近所にいそうなおばさん"
のような親しみやすさがあって
同時に女優としての凛とした輝きもありました。
私は特に『金八先生』での先生役が
印象に残っています。
ご家族も芸術一家で
お兄さんは直木賞作家の吉行淳之介さん。
兄は文学、妹は演劇と
それぞれの世界で輝いていたご兄妹でした。
「90才なら大往生」
と言われればその通りですが
人の死は年齢に関わらず唐突に感じるものです。
昨日までそこにあった顔が
もうこれからは見られない。
その現実に、ふっと足が止まります。
でも、その人が残した言葉や姿は
ちゃんと残っていきますね。
私の祖母がよく口にしていた
「おばあちゃんは必ず約束は守るよ」という言葉は
今も私の心を安心感で満たしてくれます。
人の死は寂しいけれど
そこにいてくれた時間への感謝が
同時に湧いてくる。
そんなふうに
今日も感じています。
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