記憶のレンズ

コンビニの肉まんが恋しくなる季節。
冬へ向かうこの時期は
人との関わりも増え
会話のすれ違いが気になりやすい季節かもしれません。
ちょっとした言葉のすれ違いが
ささくれのように
心に残ってしまうことがあるものです。
ただ、もともと人は
見えている世界が違っているもののように思います。
たとえば、同じ絵を見ても
「さびしい」と感じる人もいれば
「落ち着く」と感じる人もいます。
そこには、その人が過ごしてきた
時間や経験が積み重なっているから。
自分の体験だけではなく
映画や音楽、本やドラマなど
心が動いた瞬間はどれも脳に刻まれていて
その記憶が、ものの見え方をつくっていきます。
だから、同じ言葉を聞いても
頭の中で浮かんでいる映像は
おそらく人によって違うのですよね。
そう思うと、すれ違いは
「性格が合わないから」ではなく
「心のアルバムが違うだけ」なのかもしれません。
そう考えると
少しだけ心がラクになりませんか?
分かり合おうとする努力は続けながらも
「そもそも見えている景色が違うのかもしれない」
という前提を頭の片隅に置いておくこと。
それだけで誤解や思い込みが減り
関係はぐっと楽になることがあります。
違いがあることは、悪いことではなく
むしろ世界を色とりどりにしてくれるもの。
そんなふうに考えてみたら
人との関わりが少しだけ
優しいものに変わっていくような気がしますね。
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