優しさの行方

カウンセリングの現場で
こんな声をよく耳にします。
「夫は、外ではニコニコしてるのに、家では無言なんです。」
「妻は、職場の同僚には親切なのに、僕にはそっけなくて。」
その裏には、きっと「疲れ」があります。
誰しも一日に使えるエネルギーの量には
限りがあるものです。
決して無限じゃないですよね。
なのに仕事や人間関係
目の前のやるべきことで
その大半を使い果たしてしまったりする。
気がつけば家に帰ったときには
もう「残りゼロ」。
何も話す気力もなく、ただ休みたい。
つい、スマホを見ながら
適当な返事でやり過ごしてしまう。
そんな日もあるかもしれませんね。
でも、一番近くにいる人に
いつもエネルギーの燃えかすを向けていては
関係は少しずつ乾いていってしまいます。
ちょっとでいいんです。
一言だけでも
ほんの短いやりとりでも
あらかじめ
その人のためのエネルギーを取っておく。
意識的に配分する。
それは、演技でも
無理をすることでもありません。
「ちゃんと大事に思ってるよ」というサインを
小さな形で伝えていくということ。
家族は察してくれる存在でもありますが
言葉や態度がゼロのままだと
やっぱり伝わりません。
たとえば、疲れていても
「今日はすごく忙しくてヘトヘト。
でも、あなたの顔見たらちょっとホッとした」
と言ってみる。
たったそれだけでも
関係の空気は変わっていきます。
エネルギーの使い方。
日々の小さな配分が
二人の関係をゆっくりと
あたためてくれるように思います。
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