
年末が近づくと、理由は説明しにくいけれど心がざわつくことがあります。
「やらなきゃいけないこと」
「まだ終わっていないこと」
「周りは順調そうに見えること」
それらが胸にふわっと押してくるような感じがするのかもしれません。
焦りや比較、そして一年の疲れが重なり、ふっと心が曇る瞬間が増えるのも、無理のないことだと思います。
気づけば、今日の空気もどこか慌ただしくて、街のBGMも少しだけ急ぎ足。
それだけで、心のペースまで追い立てられるように感じる日もありますよね。
年末にモヤモヤが増えるのは自然なこと
年末は、心が揺れる条件がそろいやすい時期です。
決してあなたが弱いわけでも、頑張れていないわけでもありません。
ただ、この時期特有の流れが、心に波を立てやすいだけのこと。
① “一年の振り返り” が感情を揺らす
年末になると、どうしてもこの一年を振り返る時間が増えます。
すると、うまくいったことよりも「できなかったこと」「手が回らなかったこと」に、目が向きやすくなります。
心は、思い出の引き出しを開けるとき、嬉しさも、悔しさも、同時に取り出してしまうのです。
② SNS・周りの雰囲気が比較心を刺激する
SNSで流れてくる「今年も充実していました」という投稿や、周囲の忙しさのリズム。
それらはいつも以上に、“他人の順調” を大きく見せてしまうことがあります。
「みんなは頑張っているのに…」
そんな気持ちが生まれるのは、ごく自然な反応です。
人は、季節の雰囲気に気持ちを揺さぶられやすい生き物だから。
③ 身体の疲労が、心の余白を狭める
寒さが深まり、外に出るのも少しおっくうになる頃。
仕事も家庭も忙しくなってくるタイミングが重なるため、身体の疲れはどうしても溜まっていきます。
心の余白は、身体の状態にとても影響を受けます。
疲れていると、些細なことがいつもより重く感じられるのも当然です。
モヤモヤに振り回されないための “静かな整え方”
年末こそ、無理に前向きになろうとしないことが大切です。
気持ちが動かない日があっても、それは自然な流れのひとつ。
丁寧に、自分のペースを取り戻す時間をつくっていけたらと思います。
① 予定を「減らす」選択があってもいい
やるべきリストを完璧に埋める必要はありません。
手放せるものが少しでもあれば、それだけで心はふわっと軽くなります。
「できる分だけ」で十分です。
② “ちょっとひと息” を意識してつくる
冬の日差しを浴びる、温かい飲み物をゆっくり味わう、短くてもいいから椅子に腰を下ろす。
そんな「ひと息の時間」を、自分にゆるしてあげること。
それだけで、心の霧が少しずつ薄れていくことがあります。
整えるというより、“ほどけていく” に近い感覚かもしれません。
③ 一年を「がんばった自分」で締めくくる
できたことの数よりも、そこに向かって歩んできた過程に光をあててみる。
すぐに結果にはならなかった日も、ためらいながら進んだ日も、あなたの大切な一年の一部です。
その一つひとつを、やさしい目で振り返ることが、年末の心をやわらかく整えてくれます。
「ここまで、本当によくやってきたな」
そう思える瞬間が、今日のあなたをそっと支えてくれますように。
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