「ちゃんと愛されていたのかな」「どう話せばよかったんだろう」

どこか距離のある父との関係~言葉にしにくい想いが、今も心に残っている
厳しかった。無口だった。でも、優しさを感じたこともあった…。
「父」という存在に対して、私たちはいろんな思いを抱えて育ってきたのだと思います。
子どものころには聞けなかったこと、言えなかったこと。そして、今になってもふと甦ってくる場面や感情。
父との関係には、うまく言葉にできないけれど、確かにある「距離感」がつきまといます。
だからこそ、「うまくいかなかった」と思うことさえ、どこか整理しづらく感じるのかもしれませんね。
父を理解する前に、自分の中にある気持ちをあたたかく見つめてみる
父との関係を見つめ直したいと思ったとき、「わかり合うにはどうすれば」と悩むこともあるかもしれません。けれどまず大切なのは、自分の心にある素直な気持ちに気づくことのように思います。
たとえば、「もっと話したかった」「頼りたかった」「こわかった」――どんな気持ちも、そこには大切な意味があります。
父を変えるのではなく、自分の気持ちを大事にしながら「これからどうしたいか」をゆっくり探していく。
そんな過程が、これからの心のしなやかさにつながっていくのではないでしょうか。
自分の中にある“父との記憶”にやさしく触れていく
心理カウンセリングでは、「父との関係」というテーマを通して、あなたの心の奥にある感情や記憶に少しずつ触れていくことができます。
言葉にできなかった想いが、ぽつりぽつりと浮かんできたり、ずっと整理のつかないまま残っていた出来事に、あらたな意味が見えてくることもあります。
父との関係は、そのまま「自分自身との関係」にも深くつながっているもの。
あたたかく見守られる場で語ることが、心のやわらかさや安心感を育んでくれることもあるのです。