
このままでは難しいと思った時期があった。
それでも、できることならもう一度、夫婦として向き合ってみたい。
長く続いたすれ違いや大きな喧嘩、信頼が揺らぐ出来事を経験したあとに、そんな気持ちが生まれることがあります。
一方で、「やり直したい」と思ったからといって、傷ついた気持ちや不信感がすぐに消えるわけではありません。
以前のように接しようとしても気持ちがついてこなかったり、少しの出来事で過去のことを思い出したりすることもあります。
夫婦関係の再構築は、ただ以前と同じ状態に戻していくこととは少し違います。
これまで二人の間で何が起きてきたのかを見つめ、これからの二人に合う関係をつくっていくこと。
そのために整理したいことを、一つずつ見ていきます。
夫婦関係を「もう一度やり直したい」と思ったとき
関係が苦しくなったあとでも、「やはりこの人と一緒にいたい」と感じることがあります。
一緒に過ごしてきた年月や家族としてのつながりがある。
相手への気持ちが残っている。
これまでとは違う関係なら、もう一度やっていける気がする。
再構築を考える理由は人それぞれです。
大切なのは、「夫婦だから続ける」ということだけではなく、自分がこの関係に何を残したいと思っているのかを見ることです。
「もう一度向き合ってみたい」という気持ちがあるなら、その気持ちを出発点にすることができます。
以前の関係に戻ることと、再構築することは少し違います
関係を修復したいと思うと、「昔のように仲のよかった二人に戻りたい」と考えることがあります。
けれど、二人とも時間を重ね、経験してきたことも変わっています。
関係が苦しくなった背景にも、以前の二人の間にあった何かが関係していることがあります。
そのため再構築では、「元に戻す」ことだけを目指すより、
これまで何がうまくいかなかったのか。
どんなことを言えずにいたのか。
これからは、どんな関係でありたいのか。
を見ていきます。
以前とは少し違う話し方、役割の分け方、距離の取り方が、今の二人には合うこともあります。
再構築を始めても、気持ちが揺れることがあります
「続ける」と決めたのに、また疑いや怒りが出てくる
関係を続けることを決めたあとでも、過去に傷ついた出来事を思い出すことがあります。
「もう一度やり直そう」と思った自分と「まだ納得できていない」と感じる自分が同時にいることもあります。
再構築を選んだことと、傷ついた気持ちが整理されたことは別のものです。
特に怒りや悲しみが何度も戻ってきて、現在の出来事まで過去の傷つきと重なって感じられるときは、感情そのものを整理する時間が役立つことがあります。
一人だけが頑張っているように感じる
自分は関係を良くしようと考えているのに、相手からはその気持ちが感じられない。
話しかけるのも自分。
関係について考えるのも自分。
カウンセリングを探したのも自分。
そんな状態が続けば、「再構築したいと思っているのは私だけなのだろうか」と感じることがあります。
再構築では、一方が二人分を頑張り続けるよりも、それぞれがこの関係についてどう考えているのかを確かめることが大切になります。
相手があまり話さず、考えていることそのものが分からない場合には、「夫が何も話してくれないと感じるとき」のページへつなぐことができます。
話し合うたびに、また同じところへ戻ってしまう
「これからはこうしよう」と話したはずなのに、しばらくするとまた同じやり取りになることがあります。
関係を変えたい気持ちがあっても、二人の会話のパターンが以前と同じなら、同じところですれ違いやすくなります。
相手の言葉を責められたように受け取る。
分かってもらおうと強く話す。
相手が黙る。
さらに強く問いかける。
こうした二人のやり取りそのものを見直したい場合はこちらで詳しく扱っています。
再構築のために、二人で見ていきたいこと
何が二人の距離を広げていったのか
大きな出来事が一つあった場合もあれば、小さなすれ違いが何年も積み重なっていた場合もあります。
仕事、家事、育児、親との関係、性生活、お金のこと。言葉にしてこなかった不満や、気づいてほしかったこと。
「いつから悪くなったのか」だけではなく、その頃二人がどんな生活を送り、それぞれ何を感じていたのかを振り返ることで、関係が変化していった流れが見えることがあります。
これから何を変えたいのか
「仲のよい夫婦になりたい」だけでは、日常の中で何を変えればよいのか分かりにくいものです。
話す時間を増やしたい。
家事や育児の負担を見直したい。
休日の過ごし方を変えたい。
お互いが一人になれる時間も大切にしたい。
何を変えれば、二人がもう少し安心して関係を続けられるのか。
具体的な生活の中まで見ていくことで、「再構築」という大きな言葉が、実際にできることへ変わっていきます。
信頼をどのように積み重ね直していくか
信頼が揺らいだあと、「もう一度信じよう」と思うだけで以前と同じ感覚になるとは限りません。
約束したことを守る。
言ったことと行動が一致する。
分からないことを曖昧なままにしない。
相手が傷ついていることを急いで終わらせようとせず受け止める。
日々の小さな行動の積み重ねが、少しずつ安心につながることがあります。
浮気・不倫によって信頼が揺らいだ直後で、まだ傷つきや不信感そのものを整理している段階の方は、こちらのページから先にご覧いただけます。
「許すこと」を再構築の条件にしなくてもよい
関係を続けようと思うと、「過去のことはもう許さなければ」と考えることがあります。
けれど、関係をつくり直していく過程では、まだ納得できていないことや、心に残っている傷つきについて話す時間が必要になることもあります。
忘れることや、気にならなくなることだけが再構築ではありません。
起きたことを二人がどのように受け止め、その経験をこれからの関係の中でどう扱っていくのか。
そこを話せるようになっていくことも、関係をつくり直す一部になります。
再構築したい気持ちが、二人で同じとは限りません
一方は「もう一度やり直したい」と思っていても、もう一方はまだ迷っていることがあります。
また、二人とも「離婚までは考えていない」と言いながら、どこまで関係を変えたいと思っているのかには違いがあることもあります。
こうしたときには、すぐに二人の気持ちを一致させようとするより、それぞれが今この関係をどう見ているのかを知るところから始めます。
まだ「再構築するのか、離れるのか」そのものを迷っている段階であれば、こちらのページの方が現在の状況に合います。
カウンセリングで、二人の「これから」を具体的にしていく
夫婦関係を再構築したいとき、カウンセリングでは「仲直りをすること」を目的にするだけではなく、これまでの関係と、これから二人が望む関係の両方を見ていきます。
どこですれ違ってきたのか。
何が今も心に残っているのか。
相手に分かってほしいことは何か。
これから変えたいことは何か。
お二人で受ける場合には、それぞれの話を伺いながら、普段の会話では繰り返してしまうやり取りを少し違う角度から見ていきます。
「あなたが悪い」「私が正しい」という結論を出すためではなく、二人の間で何が起きていたのかを共有しながら、これからの関わり方を考える時間です。
まずお一人から始めることもできます
「自分は再構築したいけれど、相手はカウンセリングに乗り気ではない」という場合もあります。
そのときは、まずお一人で、自分がこの関係に何を望んでいるのか、相手に伝えたいことは何か、どこまでなら続けていけそうなのかを整理することができます。
自分の考えが少し見えてから、相手と話してみる。
その後、お二人でのカウンセリングを検討するという進み方もあります。
二人で向き合うことより、安全を大切にしたい場合
強い威圧や暴力、脅し、行動や金銭の強い制限などがあり、相手に自分の気持ちを伝えること自体に怖さがある場合には、再構築を急ぐことよりも、ご自身やお子さまの安全を守ることが優先されます。
そのような状況では、夫婦で同席して話すことが適さない場合もあります。
必要に応じて、公的な相談窓口や専門機関とつながりながら考えていきます。
夫の言葉や態度について「これはモラハラなのだろうか」と感じている方は、こちらをご覧ください。
これからの二人に合う関係をつくっていく
夫婦関係の再構築は、一度話し合えば完成するものではなく、日々の中で少しずつ積み重ねていくものです。
うまく話せた日もあれば、また同じことでぶつかる日もある。
その中で、「以前とは少し違う受け取り方ができた」「今日は最後まで話せた」という小さな変化が生まれることがあります。
これまで何があったのかを見つめながら、これからどんな夫婦でありたいのかを考えていく。
その時間をご一緒できればと思っています。
ご相談は、心理カウンセラー柴垣友佳里がお受けしています。
まずお一人で、ご自身がこの関係に何を望んでいるのかを整理することも、お二人でこれからの関係について話していくこともできます。
オンラインでは全国からご相談いただけます。
対面をご希望の方には、愛知県・岐阜県の対応地域や名古屋市などでお受けしています。
個人カウンセリングは、90分 11,000円(税込)です。
夫婦・カップルカウンセリングは、120分 16,500円(税込)です。
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